WEBライターに将来性はある？辞める人も多いが稼げるのも事実

今回のテーマは『WEBライターの将来性と続けていくコツ』について！

どうもー！トールです（@tooru_medemi）

SNS上では「WEBライターを辞めました」「稼げません」「もう限界だ」といった投稿が目立つ昨今。これからWEBライターを目指す方、WEBライターを始めたばかりの方にとっては、不安を感じずにはいられないでしょう。

しかし、辞めていった人に「才能がなかった」わけではありません。多くの場合、知らないまま戦場に放り込まれただけです。

この記事では、なぜ初心者WEBライターが途中で諦めてしまうのか、逆に続けられている人はどんな考え方・行動をしているのか、そしてあなたが明日から取るべき最初のステップについて詳しく解説していきます。

WEBライターそのものに将来性はない

結論から言えば、「WEBライター」という肩書きだけでは将来性があるとは言えません。なぜなら、WEBライターは参入障壁が低く、誰でも名乗れる職業だからです。

クラウドソーシングには日々大量の案件が掲載されていますが、同時に大量のライターも応募しています。この「供給過多」の状態では、単に「WEBライターです」と名乗るだけでは選ばれません。

ただし、これは「WEBライターという仕事に将来性がない」という意味ではありません。将来性がないのは「何の特徴もないWEBライター」であり、付加価値を持つWEBライターには十分な将来性があります。

WEBライターに求められる付加価値とは

では、今後WEBライターが身に付けたい付加価値とは何でしょうか。例えば、以下のようなスキルや強みも選択肢の1つです。

• AIを使いこなせる（ChatGPTやClaudeなどを活用してリサーチや構成作成を効率化できる）
• 効果的なプロンプトを作成できる（AIから質の高いアウトプットを引き出せる）
• マーケティングの知識がある（SEOだけでなく、ターゲット設定やカスタマージャーニーを理解している）
• 読者の感情を動かしCVR（コンバージョン率）を高められる（単なる情報提供ではなく、行動を促す文章が書ける）
• 特定の専門分野に深い知見がある（金融、医療、IT、不動産など）

こうした付加価値を持つWEBライターは、単価も上がりやすく、継続案件も獲得しやすくなります。つまり、WEBライターとして生き残るためには、「自分という商品」に付加価値をつけて、発注者に見つけてもらう工夫が必要なのです。

WEBライター初心者が辞める理由ベスト3

WEBライターを始めた人の多くが途中で挫折してしまいます。その理由は大きく以下の3つに分類できます。

• 案件が取れない・仕事がない
• 単価が安い・単発で終わる
• コスパが悪い（労力と収入が見合わない）

それぞれの原因を理解することで、同じ轍を踏まずに済むでしょう。

案件が取れない・仕事がない

クラウドソーシングで「未経験歓迎」の募集を見つけて応募したけど、返事すら来ない。こんな経験をした方は多いのではないでしょうか。

実は、発注者にとって未経験者を採用するのはリスクです。未経験者の場合、以下のような「発注者側の負担や不安」が増えてしまいます。

• 納品物の品質が予測できず、手直しが多く発生する可能性が高い
• 納品まで時間がかかり、納期に遅れる恐れがある
• 期待していた成果物とズレてしまう可能性がある

つまり発注者は「できるだけリスクを減らしたい」と考えるため、能力不足ではなくリスク回避のために初心者が選ばれにくい状況が生まれるのです。

何通応募してもスルーされる、書類選考で落ちてしまう、数ヶ月応募し続けても状況が変わらない。こうした状況に陥ると「自分に才能がないのかな…」と感じがちですが、実はそうではありません。

あなたに素晴らしい才能があっても、それが発注者に伝わっていなければ選ばれないからです。要は「自分を正しくアピールできていないだけ」です。

また、クラウドソーシングだけが案件獲得の手段ではありません。案件獲得のルートは、以下をはじめとして複数あります。

案件の獲得方法

• 企業への直接営業
• SNS経由での依頼
• 知人からの紹介
• WEBメディアへの直接応募
• オンラインサロンやコミュニティ経由

クラウドソーシングは競争が激しく手数料も取られるため、他のルートを開拓することで状況が大きく変わることもあります。

地道に活動を続けていくと「開拓できるルート」が広がっていきます！

単価が安い・単発で終わる

「やっと初案件が取れた！」と思ったら、文字単価が低くて時給換算すると400〜600円くらいだった。そんな経験があるかもしれません。

例えば、3000文字で3000円の案件を受けて構成から執筆、修正、納品まで8時間かかったとしましょう。時給換算すると1時間あたり375円です。「この時間を別のことに使った方が良くない？」「バイトしてた方が早かった…」と思うのは当然の感覚です。

さらに厄介なのが、テストライティングの存在です。本採用の前に「まずはテスト記事を書いてください」と言われることが多いのですが、テストライティングには以下のような問題があります。

• 無報酬、または極端に低い報酬のケースがある
• テストに合格しても本採用されないことがある
• 1〜2記事書いただけで契約終了になることも珍しくない

こういった低単価の案件は単発で終わることが多く、必死に働いても生活はギリギリ。経験と経験がつながっていかないと感じる場面が出てきます。労力ばかりで消耗して、報われないという悪循環に陥りやすいです。

コスパが悪い（労力と収入が見合わない）

もう一つ、大きな誤解があります。多くの初心者が「WEBライターの仕事＝文章を書くこと」だと思っている点です。確かに執筆は大事ですが、実際には執筆前の作業が9割以上を占めます。

具体的には、以下のプロセスがすべて「文章を書く」以外の部分で、とても大切な作業です。

執筆以外の大切な作業

• 読者がどんな背景やニーズを持っているかリサーチする
• 必要な情報を集めて整理する
• 誰にどんな順番で伝えるか構成を考える
• 実際に原稿を書いて何度も推敲する
• 発注者からのフィードバックに対応して修正する

この「執筆以外の作業時間」が非常に長いところが、初心者ほど苦労するポイントです。いざ執筆に入っても、リサーチと整理で疲れてしまい、「実は文章を書く前にめちゃくちゃエネルギーを使っていた！」という体験をする方は少なくありません。

さらに「時給制や固定給との違い」を考えてみましょう。

この構造を理解せずに始めてしまうと、「こんなに頑張っているのに全然稼げない」という不満が募り、挫折につながってしまいます。

WEBライターを続けられる人がやっていること

「結局、応募して採用されなければ始まらないんじゃ…？」と思うかもしれません。確かに案件がこなせなければ収入にはなりませんが、続けている人はその前に自分を見つけてもらう工夫をしています。

彼らがやっているのは、以下の4つです。

• SNSで発信している
• noteで文章を公開している
• ブログを運営している
• ポートフォリオを作っている

これらに共通するのは、SNSやブログで自分の専門性や学んだことを発信し、「自分という商品」を棚に並べることです。いわば「探される棚」に自分を置いておくのです。

ここでコンビニの棚をイメージして、初心者と続けている人の違いを比較してみましょう。

初心者と続けられている人の違いは、文章力の差ではなくスタンスの差です。「自分はこんなことができます」という棚をつくっているかどうかが、選ばれるかどうかの大きなポイントになります。

SNSで発信している

続けられているWEBライターの多くは、X（旧Twitter）やInstagramなどのSNSで、積極的に発信しています。発信内容は完璧である必要はありません。

• 今日学んだこと
• 記事を書くときの気づきや改善点
• 調べた情報のまとめ

こういった簡単なものでも構いません。

では、SNS発信がどう仕事につながるのでしょうか。具体的には以下のような例があります。

SNSが仕事につながる例

• DMで直接依頼が届く：発信を続けることでフォロワーが増え、その中にいる企業担当者やメディア運営者から依頼が届く。クラウドソーシングを介さないため手数料がかからず、単価交渉もしやすい
• 検索・ハッシュタグ経由で見つけてもらえる：特定のジャンルについて継続的に発信していると「〇〇といえばこの人」という認知が生まれ、発注者が検索やハッシュタグ経由であなたを見つけてくれる
• 人脈が仕事につながる：SNSでのやり取りを通じて他のライターや編集者とつながり、案件を紹介してもらえることもある

発信は単なる自己アピールではなく、人脈形成の手段でもあることを覚えておきましょう。

noteで文章を公開している

「note」は、自分の学びや文章を発信するのに最適なプラットフォームです。続けているWEBライターは、noteを「未来への投資」として活用しています。

noteが仕事につながる具体的な流れとしては、以下のケースが一例です。

「note」が仕事につながる例

• 実績サンプルになる：noteに公開した記事がそのまま実績サンプルになる。発注者が「この人はどんな文章を書くのか」を確認したいとき、noteを見ればすぐに判断できる。クラウドソーシングの提案文だけでは伝わらない「文章の質」を証明する強力な材料になる
• SEO効果で発注者の目に留まる：特定のキーワードで検索したときにあなたのnote記事が上位表示されれば、そのジャンルの記事を依頼したい発注者の目に留まる可能性がある
• ライティング以外の収入源になる：noteの有料記事やメンバーシップ機能を活用すれば、案件に依存しない収益の柱を作ることもできる

今は収入にならなくても、自分の考えやスキルを発信して信用・認知を積み上げていく。この「未来への投資」と「生活費を稼ぐための作業（実際のライティング案件・アルバイトなど）」を並行して進めることで、安定して前に進めるようになります。

ブログを運営している

自分のブログを持っているWEBライターは、発注者に対して強力なアピール材料を持っています。ブログは自分の文章力、構成力、SEOの理解度を示す生きた証拠になるからです。

ブログが仕事につながる具体的な流れを見てみましょう。

ブログが仕事につながる例

• SEOスキルの証明になる：ブログ記事が検索上位に表示されていれば、「この人はSEOを理解している」という証明になる。SEO記事の依頼では、実際に検索順位を取れているかどうかが発注者にとって最も分かりやすい判断材料
• 専門家として認知される：特定ジャンルのブログを運営していると、そのジャンルの専門家として認知される。転職ブログなら転職系メディアから、ガジェットブログならIT系メディアから依頼が来やすくなる
• 別の収入源になる：ブログにアフィリエイト広告を貼っておけば、ライティング案件とは別の収入源になる。ブログ自体が収益化できていれば、精神的にも余裕を持って案件に取り組める

趣味や経験があるテーマでブログを運営すれば、調査のモチベーションが上がり、記事を書く速度が速くなり、読み手への共感が伝わりやすくなるなど良いことづくめです。

ポートフォリオを作っている

続けられているWEBライターは、自分の文章を誰でも見られる場所に置いています。いわゆる「ポートフォリオ」です。具体的な方法は以下の通りです。

• noteやブログに自己紹介と執筆記事を載せる
• SNSに短い作品や実績をシェアする
• Notionで作品集を作って共有する

ポートフォリオが仕事につながる流れは非常にシンプルです。発注者は「この人に依頼して大丈夫か」を判断するために、必ず過去の実績を確認します。そのとき、すぐに見られるポートフォリオがあれば、発注者の手間が省け、採用のハードルが下がります。

特に効果的なのは、応募するジャンルに合わせたサンプル記事をポートフォリオに入れておくことです。例えば、金融系の案件に応募するなら、金融に関する記事を1〜2本入れておく。これだけで「この人は金融の記事が書ける」という信頼感が生まれます。

目安として、以下の要点をまとめておくと発注者も見やすいです。

• 自己紹介文
• 実績やスキル
• 記事3本（できれば得意ジャンル別）
• 稼働時間と受注価格
• 連絡先

発注者は文章だけでなく「あなたの人柄」や「読者への視点」も見ています。あなたらしさがにじみ出たポートフォリオは「選ばれる材料」になります。

WEBライターを辞める前にやってみること

ここまでの内容を踏まえて、明日からできるアクションプランをお伝えします。WEBライターを辞めようか迷っている方も、これから始める方も、誰でも今すぐ始められるステップです。

1. 名乗る（存在の定義）
2. 発信する（証拠づくり）
3. 得意ジャンルで練習する（労力の最適化）
4. 小さく実績化する（棚に商品を置く）

これらのステップを解説していきます。

名乗る（存在の定義）

まずは名乗りを決めましょう。名乗りとは「自分はこんなライターです」という自己紹介文のようなものです。

例えば「〇〇業界の経験を文章化するWEBライターです」「□□に特化したWEBライターです」といった形です。

ポイントは、以下の3点をシンプルに伝えることです。

• 誰に向けて何を書くか（ターゲット＆テーマ）
• それが書ける理由（経験や経歴）
• 参考になる実績やサンプル（過去の作品やブログ記事など）

発注者は「この人はこんな仕事をしてくれそうだな」とイメージしやすくなり、あなたの棚の位置付けも明確になります。

名乗りがないまま活動するのは、名札のない商品を棚に置いているようなもの。誰も手に取ってくれません。まずは「自分は何者か」を言語化することから始めましょう。

発信する（証拠づくり）

次に、何かしらの発信を始めてみましょう。ブログやSNS、noteなど、プラットフォームは何でもOKです。内容は完璧である必要はありません。

まずは、以下のように簡単なものからで構いません。

• 今日学んだこと
• 記事を書くときの気づきや改善点
• 調べた情報のまとめ

こういった発信を積み重ねていくと、あなたの考え方や姿勢、成長の過程が見えるようになります。

発信する目的は「自分はちゃんと活動しています」という証拠づくりです。発注者は実績を見ると同時に「この人は真面目に成長しそうか」を気にしています。地道な発信は、その信頼材料にもなります。

得意ジャンルで練習する（労力の最適化）

どんなジャンルでも同じスピードで書ける人はいません。だからまずは「得意な分野」から始めるのがおすすめです。

趣味や経験があるテーマなら、以下のようなメリットがあります。

• 調査のモチベーションが上がる
• 記事を書く速度が速くなる
• 読み手への共感が伝わりやすくなる

結果として1記事あたりの時間が短くなり、時給換算が上がります。

これは「労力の最適化」です。苦手なジャンルで消耗するよりも、得意なジャンルで効率よく実績を積む方が、長期的に見て圧倒的に有利です。時給が上がると「自分でもできるんだ」という自信につながり、さらに前向きに続けられるようになります。

小さく実績化する（棚に商品を置く）

最後に、自分の文章を誰でも見られる場所に置きましょう。いわゆるポートフォリオです。

• noteやブログに自己紹介と執筆記事を載せる
• SNSに短い作品や実績をシェアする
• Notionで作品集を作って共有する

簡単な方法でOKです。目安として、自己紹介文と記事3本、連絡先をまとめておくと発注者も見やすいでしょう。

これは「棚に商品を置く」作業です。どんなに良い商品でも、棚に並んでいなければ買ってもらえません。小さくても構わないので、まずは実績を見える形にすることが重要です。

得意分野の低単価案件でとにかく実績を作り、収入と経験を積む。これが「当座資金」となり、発信活動という「未来への投資」と合わせて、安定して前に進む土台になります。

将来性あるWEBライターになるために

この記事では、初心者が辞めてしまう3つの原因、続けている人が持っているスタンスと行動、そして明日からできる4つのステップをお伝えしました。

WEBライターそのものに将来性がないのではなく、「何の特徴もないWEBライター」に将来性がないのです。自分の専門性や強みを明確にし、発信を通じて「自分という商品」を棚に並べることができれば、WEBライターとして十分に稼いでいくことは可能です。

そして、これからの時代は付加価値がさらに重要になります。

• AIを使いこなして効率化できる
• マーケティング視点で成果につながる記事が書ける
• 読者の感情を動かしてCVRを高められる

こうしたスキルを身につけたWEBライターは、単なる「文章を書く人」ではなく「成果を出せるパートナー」として重宝されます。

最初の一歩は小さいほど始めやすいもの。まずは以下の3つを今日・明日からやってみてください。

• 自己紹介文を書いてみる（自分の棚ラベルを作る）
• 何か1つ学んだことや書いたものを発信してみる
• 実際に1件応募してみる

行動すると必ず何かが変わります。将来性あるWEBライターへの道は、小さな一歩から始まるのです。