- 記事の目的(ゴール)を決めるときは「数値目標」も設定する
- リサーチに手間をかけることで記事のクオリティが高まる
- テンプレートを使って記事を書くことで効率化が図れる
今回のテーマは『WEB記事の作り方』について!
どうもー!トールです(@tooru_medemi)
自社のオウンドメディアを立ち上げ、WEBサイトを運用することになったけど、記事を作るために「何をすればよいか分からない」という担当者も多いようです。
しかし、以下に挙げたように「記事(コンテンツ)」はいくつもの効果を生み出すことができます。
- 集客力アップ
- リードの獲得
- 広告費の削減
- 売上のアップ
- 利益率の向上
- 認知度の拡大 など
これらの効果を最大化するには、手順やポイントを押さえながら記事を作ることがポイントです。
というわけで、この記事ではWEB記事作りのポイントや手順、制作時のコツなどを解説します。ぜひ記事制作の参考にしてください。
記事の「目的(ゴール)」を決める
WEBサイトの記事を制作するにあたって、最初に考えるべき重要なステップは「記事の目的(ゴール)を決める」ことです。
「何を目的として記事を作るのか」を明確にしておくことで、記事を読んでもらうターゲットや、記事に使うキーワードを決めやすくなります。
たとえば、個人事業、中小企業が制作するWEB記事の目的(ゴール)には、以下が挙げられます。
- 新規リード獲得(リスト獲得)
- 商品やサービス販売
- 認知の拡大・向上
そもそも、WEB記事を制作するにあたって「記事を作って何がしたいのか」が決まっていないと、時間や資金といった制作コストの無駄遣いになってしまいます。
自社の利益アップ、マーケティングコスト削減といったことにWEB記事を活用するならば、記事の目的(ゴール)を決めましょう。
「1記事=1ゴール」が原則
記事の目的(ゴール)を決めるときは「1記事につき1目的(ゴール)」が原則です。
欲張って1つの記事で複数の目的(ゴール)を決めてしまうと、かえって記事の内容がボヤけてしまい、どの目的(ゴール)も達成できなくなる可能性が高くなります。
また、目的(ゴール)を決めるときは、以下のように具体的な内容にしましょう。
- 新商品の購入につながるリードの獲得
- 商品(A)あるいはサービス(B)の販売
- 自社の新規事業について認知を拡大
このように、より具体的な目的(ゴール)を決めることで、狙うターゲットや使用するキーワードをより決めやすくなります。
「1記事=1ゴール」を徹底することで、WEB記事で伝えるべき内容がより明確になるでしょう。
数値目標を設定する
記事の具体的な目的(ゴール)が決まったら、そこに「数値目標」を入れてください。PDCAを回しやすくするためです。
また、達成期間についても数値設定をしておきましょう。
- 新商品の購入につながるリードを毎月100件獲得する
- 商品(A)あるいはサービス(B)を3ヶ月で200万円売り上げる
- 自社の新規事業について問い合わせを1ヶ月で10件もらう
最初はおおよそでも構わないので、記事の目的(ゴール)に数値を入れることが大切です。もし達成できなかったとしても、以下のように修正を繰り返しましょう。
- 数値目標を修正
- 記事の内容を修正
- ターゲットを修正
- キーワードを修正
大切なことは、PDCAを回しながら記事のクオリティを高めつつ、記事の目的(ゴール)を達成することです。
内容に関係する検索ワードを調べる
記事の目的が決まったら、次に「記事の内容に関係がありそうな」検索ワードを調べます。この段階では、まだキーワードを決めることはしません。
ちなみに、検索ワードとは「Googleなどの検索で使われた言葉」のことです。
- 記事にする内容を決める(大まかでOK)
- 内容に関係がありそうな検索ワードを調べる
- 検索ワードの中からいくつかをピックアップする
まずは、記事にしたいと考えている内容を、大まかに決めます(細かく決めると検索ワードを広くリサーチできないため注意)。
記事に書きたいことが決まったら、その内容に関係がありそうな検索ワードを調べましょう。
また、この作業をするにあたっては「キーワードツール」や「AI」などを活用すると効率が良くなります。
ChatGPTで検索ワードを調べる
検索ワードを調べるときは、できるだけ先入観をなくした方がいいため、ChatGPTなどのAIを使うと良いでしょう。
たとえば、以下のようなプロンプトを使って、ChatGPTに「検索ワード」を出力させます。
プロンプトの例
これから「〇〇」について、WEB記事を書きます。この内容について知りたいと思っている人は、どのような言葉で検索するかを教えてください。
記事に書きたい内容については、先ほど列挙した過剰書きのものをコピペしてもOKです。
ここで出力された検索ワードを中心に、キーワードツールでさらに詳細を調べていきます。
キーワードツールで詳細を調べる
ChatGPTが出力した検索ワードを含め、記事の内容に関係がありそうな言葉をキーワードツールで調査します。
また、キーワードツールは「キーワードプランナー」や「ラッコキーワード」がおすすめです。ラッコキーワードは一部機能が有料ですが、リーズナブルであり初心者には特におすすめ!
「ラッコキーワード」
ChatGPTが出力した検索ワードの「1単語目」あるいは「1単語目と2単語目の組み合わせ」を、キーワードツールに入力して詳しく調べます。
このとき、以下の2点についても調べておきましょう。
- 月間検索ボリューム
- 競合性(難易度)
調べた検索ワードの中から、検索ボリュームが「月間10〜100回以上」のものを優先的にピックアップします。
後ほど、これらの中からメインキーワードとサブキーワードを決めるため、エクセルなどのシートにコピーしておくと便利です(検索ボリュームなども)。
メインのキーワードを決める
ChatGPTとキーワードツールを使ってピックアップした検索ワードの中から、記事のメインとなるキーワードを決めます。
記事の内容に合っているか、検索上位に表示されそうか、アクセスが見込めるか、といった観点からキーワードを選びましょう。
また、キーワードを決めるときは、以下のポイントを押さえてください。
- 「1記事=1キーワード」が原則
- 検索ボリュームと難易度も考慮
- サブキーワードも決めておく
これらについて、もう少し詳しく解説します。
「1記事=1キーワード」が原則
WEB記事では「1記事につき1つのキーワード」というのが原則です。
欲張って複数のキーワードを盛り込もうとすると、かえって伝えたい内容がボヤけてしまったり、検索結果で上位表示されにくくなったりするため、気をつけてください。
「1記事=1キーワード」を徹底することで、読者に伝えたいことが明確になり、SEOによる効果も期待できます。
そして、キーワードを決めるときは実際に検索してみて、検索結果の上位に表示される記事についてもチェックしてください。
- 大手企業の記事
- 公的機関の記事(官公庁など)
このような記事が上位を独占している場合、検索上位を狙うのは極めて難しいため、他のキーワードを選ぶことが得策です。
また、選んだキーワードは以下の部分に入れるようにしましょう。
- 記事のタイトル
- 記事中の見出し
- 本文の内容
- ディスクリプション
この中でも「記事のタイトル」にキーワードを入れることは最重要ポイントです。
キーワードが入っていない記事タイトルだと、読んでもらいたい人に記事を見つけてもらうことができません(そもそも、検索上位に表示されない)。
以下のように、記事のタイトルには「自然な形」でキーワードを入れます。
キーワード「マーケティング_4P _とは」
タイトル例:マーケティングの4Pとは?役割と必要性について解説
不自然にならなければ、サブキーワードもタイトルに利用して構いません。
サブキーワードも調べる
WEB記事では「1記事=1キーワード」とお伝えしましたが、このメインキーワードに関連する「サブキーワード」についてもピックアップしておきましょう。
たとえば「人手不足_対策」をメインキーワードにして記事を制作するなら、以下の検索ワードはサブキーワードとして利用できます。
- 人手不足 解消 事例
- 人手不足 日本 現状
- 人手不足 若者 どこへ
- 人手不足 業界
- 人手不足 なぜ雇わない
- 労働力不足 対策
- 人手不足 対策 政府
もちろんすべての検索ワードを使う必要はありません。この中からいくつかピックアップして、それを「記事の見出し」に入れたり、その検索ワードのニーズを満たす内容を盛り込んだりします。
サブキーワードについて調べるときも、先ほど紹介した「キーワードプランナー」や「ラッコキーワード」などのツールを使いましょう。
メインキーワードの他に、関連するいくつかのサブキーワードも記事に入れることで、より多くの読者に読んでもらえる可能性が出てきます(サブキーワードの使いすぎには注意しましょう)。
検索ワードのリサーチからキーワード選定までの一連の流れを、以下の動画でも解説しています。あわせてご覧ください。
記事のターゲットを決める
記事に使うキーワードが決まったら、次に「誰に読んでもらいたいか」を明確にしましょう。この「誰に」こそが、記事のターゲット、つまり「読者」のことです。
ターゲットを決めることによって、記事の内容、トーン、言葉遣いなどを調整しやすくなるため、より効果的にメッセージを届けることができます(コンバージョン率を高められる)。
また、ターゲットを決めるときは、以下のように「ペルソナ」を設定すると効率的です。
- 【性別・年齢層】20代男性
- 【職業・職種】会社員(営業職)
- 【関心事・ニーズ】営業効率の改善ノウハウ
- 【課題・悩み】営業件数が伸びない
- 【性別・年齢層】40代女性
- 【職業・職種】自営業(飲食店経営)
- 【関心事・ニーズ】売上アップのノウハウ
- 【課題・悩み】客足が伸び悩んでいる
これは簡単な例ですが、ペルソナ設定を詳細にするほど、ターゲットが求めている情報を、より分かりやすく伝えることができます。
また、ペルソナ設定をしてターゲットを決めるにあたって、以下の2つの方法がおすすめです。
- キーワードやサブキーワードから推測する
- リアルでの意見を参考にする
これらの方法について解説します。
キーワードやサブキーワードから推測する
1つ目に紹介するのが、記事に使うキーワードやサブキーワードから、ターゲットの読者像を決める方法です。
まず、読者が「なぜその言葉で検索したのか」という「検索意図」を考えてみましょう。そのために、悩みやニーズをイメージします。
たとえば「仕事_効率化_方法」というキーワードであれば、以下のような悩みやニーズがありそうだと予想できます。
「仕事_効率化_方法」で検索する人たちの悩み・ニーズ
- 仕事での時間の使い方を最適化し、無駄を省いて効率を上げたい
- 日々の業務やプロジェクトの管理をより効率的に行いたい
- 仕事の効率化を図るためのデジタルツールやアプリケーションを探している
- チーム内や顧客とのコミュニケーションをスムーズにし、無駄なミーティングやメール交換を減らしたい
- 業務プロセスを見直し、より効率的なワークフローを構築したい
- 効率化を通じて仕事のストレスを減らし、ワークライフバランスを改善したい
- 自己成長やスキルアップを目指し、効率的に学び、生産性を高める方法に関心がある
このように、悩みやニーズをイメージできたら、ペルソナ設定に落とし込みつつ具体的なターゲット像を決めましょう。
以下のように「記事を読んだ後の変化」なども盛り込んでおくと、記事の制作がイメージしやすいです。
- 【記事の目的(ゴール)】時間管理システムを購入してもらう
- 【性別・年齢層】40代男性
- 【職業・職種】会社員(部長級)
- 【関心事・ニーズ】部下の業務効率を改善したい
- 【課題・悩み】月末になると残業が多くなる
- 【記事を読んだ後の変化】時間外労働を減らすためにシステム導入を検討する
上記のターゲットであれば、個人の業務効率化だけでなく、チームやプロジェクト単位での効率化、時間外労働のコスト削減などにも触れると、より興味を持ってくれるはずです。
このように、検索ワードから読者の属性やニーズ、課題を読み取り、ペルソナを設定していきましょう。適切なターゲット設定ができれば、記事の内容や言葉遣いを読者目線で構成できます。
また、ChatGPTなどのAIを活用すれば、ターゲット設定の一連の流れを効率良く進めることができます。
ChatGPTを活用したターゲット設定(例)
キーワードやサブキーワードから悩みやニーズを想像するとき、どうしても「先入観」などによって偏ったイメージをしがちです。
そのため、ChatGPTなどのAIを活用して、ターゲット設定の一連の流れを進める方法もあります(むしろ、この方法が便利)。
以下は、悩みやニーズを知るためのプロンプトの一例です。
「悩みやニーズを探る」プロンプトの例
これから「〇〇」というジャンル・テーマで「△△」に向けて記事を書きます。まず「⚫︎⚫︎」という言葉で検索する人たちの悩みとニーズを、できるだけ多く教えてください。
このプロンプトで出力された結果をもとに、ターゲットやペルソナ設定をしましょう。自分で考えながら設定しても良いですし、ChatGPTを使っても構いません。
ここでは、ChatGPTを使ってペルソナ設定する方法を紹介します。
以下のプロンプトを活用して、複数のペルソナ候補を挙げてください(できれば10人以上)。
これから「〇〇」というキーワードで記事を書きます。以下の項目に沿って10人のペルソナを候補を挙げてください。
- 年齢:
- 性別:
- 職業:
- 役職:
- 業界:
- 働き方:
- 現在の悩み:
- 具体的な課題:
- 記事に求める情報:
- 検索意図:
ChatGPTが出力した複数のペルソナ候補から、自社の商品やサービスとの相性が良さそうなペルソナをピックアップします。
もちろん、複数のペルソナを選んでも問題ありません。
ここで選んだペルソナを参考にして、情報のリサーチ、記事制作を進めていきましょう。
ChatGPTを使ったペルソナ・ターゲット設定の流れについて、以下の動画でも解説しています。あわせてご覧ください。
リアルな意見を参考にする
2つ目に紹介するのは、キーワードから想像するのではなく「現在進行形で起こっている悩みやニーズ」を参考にして、ターゲットを設定する方法です。
現実に起こっているリアルな意見として、以下が挙げられます。
- 口コミ
- 問い合わせ
- 要望
- クレーム
このような生の声を、商談時の対話、アンケート、ヒアリング調査、口コミサイト、SNSなどを使って集めましょう。
これらの意見からは、ユーザーの本音が垣間見え、より深い課題やニーズが浮き彫りになり、検索ワードだけでは見えてこない気づきを得られます。
- 「機能は便利だが操作が分かりにくい」といった具体的な声があれば、その商品の「使い方」や「操作方法」を記事にすることで、ユーザーの疑問に丁寧に答えられます
- 「この部分が気に入っている」といった好意的な意見であれば、その点を冒頭で強調する構成で記事を書くとよいでしょう
実際の意見を参考にすることは、ユーザーの生々しい意見やニーズを把握できる点でも大きなメリットです。
あとは、リアルな意見を発している人をターゲットにして、その人に向けて記事を制作しましょう。
テーマに関する情報をリサーチをする
記事の目的(ゴール)、キーワード、ターゲットが決まったら、記事のテーマに関する情報をリサーチします。以下のことを含め、できるだけ幅広くリサーチすることがポイントです。
- 関連する最新のトレンド
- 統計データ
- 専門家の意見
- 競合他社の記事
さまざまな観点からリサーチをすることで、読者やユーザーが抱える悩みや疑問、ニーズに対する解決策を提案できるようになります。
しっかりとリサーチをして詳細かつ正確な情報を発信できれば、記事の信頼性と専門性を高められるだけでなく、検索エンジンによる評価が向上し、より多くの読者に記事を読んでもらえるでしょう。
また、これらの他にも詳細にリサーチをする目的はたくさんあります。
リサーチの目的
WEB記事を制作するにあたって、詳細なリサーチがなぜ必要か。それは、記事のクオリティを高められるからです。
まずは、リサーチをする目的を理解しておき、リサーチの質と効率を上げましょう。
- 正確な情報を伝えるため
- 詳細な情報や新しい視点を得るため
- ユーザーの悩みやニーズをより深く理解するため
- 競合する記事、競合他社の記事の内容を把握するため
- 業界内の最新トレンドや動向をチェックするため
- 信頼性の高いデータやソース元を発見するため
リサーチにはこのような目的があり、記事のクオリティを高めるだけでなく、記事の目的(ゴール)を達成するためにも「詳細なリサーチ」は必要不可欠です。
具体的なリサーチ方法
WEB記事を制作する際、主に以下の方法でリサーチを進めていきます。
- キーワードや関連ワードで検索し、上位表示された記事
- その分野の専門家たちのブログ、SNS、YouTube
- 公的機関、業界団体、民間調査会社などのデータ
- テーマに関する研究論文、業界レポート
- ChatGPTなどのAIを活用
まず、狙うキーワードや関連するキーワードで検索をして、上位表示されている記事の内容をチェックします。次に、その分野や業界の専門家・インフルエンサーのブログ、SNSを見て、テーマに対する意見やトレンドを把握しましょう。
競合記事の内容、専門家の意見を知ることで、読者やユーザーが抱いている悩み、関心を持っていそうなこと、などがイメージしやすくなります。
また、学術的な視点やデータに基づく情報も調査しておくことで、これから制作する記事の内容に「信頼性」と「深み」をもたらすことができます。官公庁、政府、業界団体など、信用ある機関が発表している情報もチェックしておきましょう。
記事の構成を作る(見出しの作成)
テーマに関する十分なリサーチが終わったら、次は記事の構成を作ります。記事の流れを考えながら「見出し」や「小見出し」を決めていきましょう。
また、記事の構成を作るときは、以下のことが重要です。
- 読者が理解しやすい流れになっているか
- 記事の目的(ゴール)に向かった流れか
たとえ、役に立つ素晴らしい情報だったとしても、それを読者やユーザーが理解できなければ記事にする意味がありません。いかにして「理解しやすく伝えるか」が制作側に求められることです。
また、記事の目的(ゴール)を達成できなければ、発信側の企業にとってはメリットがありません。読者やユーザーが理解しやすく、さらにゴールに向かった流れになるよう見出しを設定していきましょう。
余談ですが、各見出しの下に「内容の要点」を箇条書きしておけば、このあと効率良く記事を書けます。
見出し作成のポイント
記事の目次にもなる「見出し」は、記事全体の構成としてだけでなく、にSEOの観点からも重要です。
見出しを作成するときは、最低でも以下のポイントを押さえておきましょう。
- 必要に応じてキーワードを含める
- 長くなり過ぎない(20字以内が理想)
- 具体的な数字や成果を入れる
- 競合記事にはない切り口も入れる
- 見出しと小見出しの関係性を崩さない
メインキーワード、関連するサブキーワードなどを、できる限り見出しに入れます。ただし、見出しの意味が分かりにくくなるなら、無理に入れる必要はありません。
また、見出しは長くなり過ぎないようにし、数字などを入れて興味を惹きつけるようにしましょう。
さらに「見出し」と「小見出し」の関係性にも配慮が必要で、見出しの階層性がバラバラだと理解しづらい記事になってしまいます。
見出しの階層(正)
- 大見出し:WEB記事を書く前にやるべきこと
- 小見出し:ターゲットを決める
- 小見出し:キーワードを選ぶ
見出しの階層(誤)
- 大見出し:デジタルマーケティングとは
- 小見出し:マーケティングとは
- 小見出し:コンテンツマーケティング戦略
上記の「見出しの使い方が誤っている」例では、デジタルマーケティングよりも広い概念であるマーケティングが、大見出しに紐づく小見出しになっています。
正しくは、大見出しにマーケティング、小見出しにデジタルマーケティングとした方が良いでしょう。
潜在的な悩み・ニーズにも触れる
読者がいま悩んでいることを解決したり、ニーズを満たしたりだけでなく、その後に訪れるであろう悩みやニーズににも対応できると最高です。
たとえば、問題が解決した後に考慮すべき次のステップや、それに関連する情報を提供することで、読者は継続的に記事を読んでくれるようになるでしょう。
具体的には、以下の流れで記事のアウトラインを作ります。
- 問題の明確化:検索意図に合わせて問題を明確にする
- 解決策の提示:問題に対する明確な解決策を伝える
- 潜在的な悩みへの言及:今後考えられる問題やニーズを知らせる
- 次のステップの提案:問題の解決後に取るべきアクションや注意点を提示する
このように、検索意図に沿った解決策を伝えるだけでなく、読者がまた気づいていない問題や潜在的な課題に対して、先回りして解決策を提示することで、読者からの信頼度を高めることができます。
こうしたアプローチで記事を作ることができれば、読者はその記事を頼りにして、何度もアクセスするようになるでしょう。
ChatGPTを使って構成案を作る方法(例)
記事の見出し構成についても、ChatGPTなどのAIを使うことで効率的に作成することが可能です。
作成の流れとしては、概ね以下のようになります。
- ペルソナやターゲットの決定
- 検索意図の出力
- 顕在および潜在する悩みやニーズの出力
- 大見出し(h2)の出力
- 出力された大見出し(h2)の修正
- 中見出し(h3)の出力
- 構成全体のチェックと修正
まず、前述した方法で設定したペルソナおよびターゲットの「検索意図」を出力します(以下のプロンプト参照)。
プロンプト(例)
これから「○○」というキーワードで記事を書きます。まず見出し構成を作るにあたって、以下のペルソナ(ターゲット)の検索意図を教えてください。
#ペルソナ(ターゲット)
(ペルソナあるいはターゲットを記載)
次に、ペルソナやターゲットの悩みやニーズを出力しますが、このとき「顕在するもの」だけでなく「潜在するもの」についても出力します(以下のプロンプト参照)。
プロンプト(例)
先ほど伝えたペルソナ(ターゲット)の「顕在する悩みやニーズ」と「潜在する悩みやニーズ」を教えてください。
ここでようやく「見出し構成」を作成する段階に入りますが、まずは「大見出し(h2)」のみ出力します(以下のプロンプト参照)。
プロンプト(例)
これまでの検索意図、顕在・潜在する悩みやニーズを踏まえて「○○」というキーワードで記事を書きます。
以下の指示内容に沿って、記事の見出しを作ってください。#出力の見本
h2:〇〇
h2:〇〇
h2:〇〇#指示内容
- h2(大見出し)のみ出力する
- キーワードを入れる(可能な限り)
- 必要に応じて数字を入れる
- 抽象的な表現は避ける
- クリックしたくなる表現にする
- 検索結果の上位記事で触れられていない情報も入れる
出力された大見出しについて、チェックおよび修正をします。その後で「中見出し(h3)」の出力に進みましょう(以下のプロンプト参照)。
プロンプト(例)
それぞれの「h2」に「h3」を含めて出力してください。必要に応じてh2に数字を入れても構いません。また、他のページでは触れられていない内容も含め、できるだけ多く「h3」の案を出してください。
#現在のh2
(h2を修正した場合、こちらに記載)
#出力の見本
h2:〇〇
h3:〇〇
h3:〇〇
これで全体的な見出し構成ができました。競合記事、参考記事、信頼性の高いデータ、自社の事例なども照らし合わせながら、最終的な調整をします。
ChatGPTを使って記事の構成作りを実演しました。以下の動画も、あわせてご覧ください。
テンプレを使って記事を書く
記事を書くときは、記事の型いわゆる「テンプレート」を使うと便利です。
テンプレートを使うことで、記事の内容について一貫性を保つことができ、読者にとって読みやすい記事に仕上がります。また、あらかじめ骨組みが決まっているため、作業効率もアップします。
また、複数の担当者で記事を書いたり、複数の外部ライターに発注したりする際、テンプレートを使うことで品質を一定に保つことができるでしょう。
基本型は「結論から伝える」
ネット上の読者は、検索意図に対する解決策や、答えを真っ先に知りたいという傾向が強いため、結論から先に伝えると良いでしょう。
結論から始めるテンプレートはいくつかありますが、その中でも「PREP法」はあらゆる文章に対応できます。
- 結論・要点(Point)
- その理由(Reason)
- 具体例・データ(Example)
- 再結論・まとめ(Point)
初心者でも「わかりやすい文章」を書けてしまうのが、PREP法の大きなメリットです。
WEBサイトの記事だけでなく、ビジネス文書、論文、メルマガなど、PREP法は「あらゆる文章を書くときに使われている」最も有名なテンプレートになります。
要点をわかりやすく伝えることができ、かつ説得力を持たせることができます。
PREP法とは「結論 → 理由 → 具体例 → 再結論」で構成される文章の書き方です。相手に伝わりやすいので「ビジネス文書」や「プレゼン」にも使われています。もちろん「初心者でも書きやすい」フォーマットの1つです。
コンバージョンを高める型もある
PREP法は、わかりやすく伝えることには長けていますが、読者に行動を起こさせるには物足りない構成となっています。
そのため、商品やサービスを買ってもらったり、メルマガへ登録してもらったり、読者に何らかの行動を起こしてもらいたいときは「AIDMAの法則」が便利です。
- 注意:Attention(商品の認知)
- 興味:Interest(興味をもつ)
- 欲求:Desire(欲しいと思う)
- 記憶:Memory(記憶に残る)
- 行動:Action(購入する)
AIDMAの法則は「消費者心理」に沿った流れで展開していくため、マーケティング初心者でもコンバージョンを高める記事を書くことができます。
また、体験や経験などをベースにして記事を書くことで、このテンプレートの効果をより高められるでしょう。
AIDMAの法則とは「注意 → 興味 → 欲求 → 記憶 → 行動」という消費者心理のモデル。 Webマーケティングでは「基本テクニック」の …
記事制作には、ここまで紹介してきた基本的な流れのほか、競合記事や競合他社との差別化を図ったり、内部リンクを設置してサイト内の回遊率を高めたりといった点も大切です。
より詳細なWEB記事制作のポイントについては、こちらの「メルマガ」でも配信しています。よければ登録して、記事制作にご活用ください。