- 外注費用の幅は「作業範囲×依頼先」で整理すると読み解ける
- ぼかん屋が販売している1記事33,000円の内訳をそのまま公開する
- 2024年11月から、発注する側にも法律上の義務が生まれている
トール今回のテーマは『AIのハルシネーションを防ぐ方法』について!
どうもー!トールです(@tooru_medemi)
「記事外注の費用感をまとめておいて」と任されて検索したら、1記事5,000円という情報も20万円という情報も出てきて、かえって予算が組めなくなっていませんか。数字がバラバラなのには理由があります。各社が「どの工程まで含めた価格」を語っているかが、そもそも違うからです。
費用感のズレを放置したまま発注すると、安さで選んで社内の手直しに追われたり、逆に高値づかみで投資対効果を問われたりと、いずれ担当者の負担になって返ってきます。
この記事では、SEO記事の制作を受注している立場から、相場の読み方と価格差の理由を整理します。そのうえで、実際に販売している1記事33,000円の内訳を、そのまま公開します。読み終わるころには、自社に合う依頼範囲と予算の目安を、根拠つきで社内に説明できる状態になっているはずです。
申し遅れました、ぼかん屋のトールです。ライター歴10年、編集側の経験もある「受注する側」の立場から、発注する側のための費用の話を内側から書きます。
SEO記事の外注費用の相場
SEO記事の外注費用は1記事5,000円から20万円。幅の正体は作業範囲の違いで、範囲別に整理すれば適正額が見えます。
先に、全体を1枚にまとめます。社内での説明にそのまま使える形にしました。
| 作業範囲 | クラウドソーシング | 個人事務所・フリーランス | 制作会社 |
|---|---|---|---|
| 執筆のみ | 1,500円〜15,000円程度 (0.5〜5円/字、3,000字換算) | 1〜3万円程度 | 1〜5万円 |
| 構成案+執筆 | 案件による | 3万円前後〜 | 3〜10万円 |
| 企画から一貫 (キーワード選定〜入稿) | 対応は限定的 | 3〜10万円 | 5〜20万円 |
※筆者による整理です。クラウドソーシング欄はクラウドワークス・ランサーズの公表相場、制作会社欄はStartLink・PLAN-B等の公表情報、個人事務所欄は公開されている料金の実例(ぼかん屋含む)にもとづきます。境界の金額は目安と考えてください。
相場は1記事5,000円から20万円まで幅がある
まず、世の中で提示されている数字を並べてみます。「5,000円〜10万円」とする解説もあれば、「執筆のみ1〜5万円、構成込み3〜10万円、一貫で5〜20万円」と範囲別に示す例もあります。おもしろいのは、解説記事で「1本3〜5万円程度が相場」と書いている会社自身の販売価格が、8万円からだったりすることです。
数字がここまで割れるのは、どれかが間違っているからではありません。それぞれが「違う範囲」の価格を語っているだけです。
だからこの記事では、金額の前にまず「範囲」をそろえます。冒頭の表がその整理です。
文字単価の実勢はクラウドソーシングで0.5〜5円
いちばん安い層の実勢から見ます。クラウドワークスの公式の発注相場では、記事作成は文字単価1円前後からが基準とされ、実際の案件では1円を下回る例も見られます。ランサーズの記事作成カテゴリは、0.5〜5円が目安です。
3,000字の記事なら、文字単価1円で3,000円。この安さには理由があります。文字単価の価格は、多くの場合「書く」作業だけの値段だからです(なぜそうなるかは、次の章の工程の話で詳しく説明します)。
キーワード選定も構成案の作成も検証も含まれていないことが多く、それらは発注側の仕事として残ります。文字単価の安さと記事の品質は、比例しません。つまり実勢の最下限は、解説でよく見る5,000円よりさらに下にあります。
幅が生まれるのは作業範囲が違うから
ここがこの記事の結論の半分です。SEO記事の制作は、後ほど詳しく説明する通り「キーワード選定→構成案→執筆→校正・検証→入稿」という複数の工程でできています。「1記事いくら」の「1記事」に、どの工程まで含むかが売り手ごとに違うため、価格が何倍にも開きます。
極端な例では、文字単価0.5円の執筆のみ(3,000字で1,500円)と、企画から一貫の20万円では100倍以上の差があります。この差は品質だけの差ではなく、含まれる工程の量の差です。
だから外注費用の比較は、業者の価格表を並べる前に「自社はどの範囲を任せたいのか」を決めることから始まります。範囲が決まれば、比べるべき相手と適正な価格帯は自然に絞られます。
費用を抑えたいときの考え方
予算が限られている場合、「安い業者を探す」より先に「範囲を絞る」を検討してください。たとえば構成案まで社内で作り、執筆だけを外注すれば、費用は大きく下がります。逆に、社内に編集の知見がないまま執筆のみの安い外注を使うと、検証や手直しが社内に残り、結果として高くつくことがあります。
どの工程なら社内で責任を持てるか。これが費用最適化の実質的な問いです。危ない削り方(検証工程のカット)については、依頼先の章で詳しくお話しします。
料金の内訳と価格差が生まれる理由
価格差の主因は含まれる工程の数です。ぼかん屋が実際に販売している1記事33,000円の内訳を、そのまま公開します。
記事制作は5つの工程でできている
SEO記事の制作は、おおよそ次の5工程に分かれます。
- キーワード選定・競合分析:狙う検索語を決め、上位記事を調べる
- 構成案の作成:H2・H3という見出しの設計書を作る(建築でいう図面)
- 本文執筆:設計書に沿って書く
- 校正・検証:誤字だけでなく、数値や出典が正しいかの確認
- 入稿:WordPressなどへの掲載作業、装飾や画像の設定
見積もりに出てくる「ディレクション費」は、これらの工程間の進行管理にかかる費用のことです。「執筆」は5工程の1つにすぎません。執筆のみの価格が安いのは、残り4工程が入っていないからです。
実際に販売している1記事33,000円の内訳
他社の価格を推測で語るより、自分の価格を見せるほうが早いですよね。私が実際に販売しているSEO記事制作(新規)の内訳がこちらです。
| 工程 | 1記事33,000円に含まれるか | 内容 |
|---|---|---|
| キーワード選定・競合分析 | 含む | 上位記事の調査まで |
| 構成案の作成 | 含む | H2・H3の見出し設計 |
| 本文執筆 | 含む | SEOとAI検索を考慮した本文 |
| 修正対応 | 2回まで含む | 納品後の調整 |
| WordPress入稿 | 別料金(11,000円/記事) | 装飾・アイキャッチ設定込み |
(出典:ぼかん屋サービス・料金表。納期は1週間〜10日)
先ほどの相場マトリクスに置くと、個人事務所・フリーランス列の「構成案+執筆」レンジ(3万円前後〜)の下限側です。この位置になる理由は単純で、個人事務所は会社の間接費がないぶん、同じ工程を含んでも制作会社より安くしやすいためです。
実物を公開するのは、読者のみなさんに比較の基準点を持ってほしいからです。相場の解説はたくさんありますが、実際に売られている価格の中身が見えないと、見積もりの高い安いは判断できません。この表を「ものさし」として、他社の見積もりと工程を見比べてみてください。
工程を分けて頼むこともできる
すべての工程をまとめて頼む必要はありません。構成案だけ、執筆だけという部分発注や、既存記事のリライト(私の場合16,500円〜。既存記事の分析と再構成)という選択肢もあります。
部分発注が向くのは、社内に編集やSEOの知見がある会社です。設計は社内、量産は外部、という分担ができます。逆に、初めての外注で丸ごと知見がない場合は、一貫で頼んで工程ごと学ぶほうが、結局は安全です。
高い会社と安いライターの違いは誰が何を担うか
同じ記事制作でも、5,000円の記事と10万円の記事とでは何が違うのか。関わる人の数と専門性です。
たとえば5,000円の記事は、多くの場合ライター1人が調べて書いて終わりです。10万円の記事には、専門分野のライターに加えて、編集者の確認、校閲、SEO設計者の関与が入ります。工程表の上では同じ「執筆・校正」でも、通る目の数が違います。
安い外注が手抜きなのではなく、その価格には入っていない工程があるだけです。だからこそ、抜けている工程を社内で持てるかどうかが、選定の分かれ目になります。


修正対応の範囲を最初に確認する
見積もりで見落とされがちなのが修正の条件です。修正は「2回まで無料」といった回数の取り決めが多く、私の料金表も同じ形です(前掲の内訳表の通りです)。ただ、回数より先に範囲を確認してください。誤字の直しなのか、構成レベルの直しまで含むのかで、実質的な保険の厚さがまったく違います。
見積もり時にはこう聞くだけで十分です。「修正は何回まで、どのレベルの修正まで含まれますか?」。この一文を投げたときの回答の明瞭さは、その発注先の仕事の明瞭さでもあります。
依頼先の選び方と失敗しない発注のコツ
依頼先はクラウドソーシング・個人事務所・制作会社の3タイプ。予算と社内体制で選び、見積もりでは範囲を必ず確認します。
依頼先は3タイプに分かれる
依頼先は大きく3タイプです。違いを一覧にします。
| 比べる点 | クラウドソーシング | 個人事務所・フリーランス | 制作会社 |
|---|---|---|---|
| 価格帯 | 最も安い(0.5〜5円/字) | 中間(記事1〜10万円程度) | 高め(1〜20万円) |
| 品質管理 | 発注側が担う | 本人の専門性に依存 | 社内体制で担保 |
| やり取り | 案件ごと・担当の入れ替わりあり | 直接・継続しやすい | 窓口経由 |
| 向いている会社 | 編集力が社内にある | 分野の合う相手を見つけた | 量と体制を求める |
※価格帯は冒頭の相場マトリクスと同じ整理にもとづきます。
クラウドソーシングは、タスク形式で量を集めるのに向いています。個人事務所・フリーランスは、得意分野が自社と合えば、制作会社に近い品質を中間の価格で受けられるのが持ち味です。制作会社は月額契約や最低発注本数の条件がつくことがある一方、複数人の体制で量と安定を担保できます。
自社の状況別の選び方
「結局うちはどれか」を、状況別に整理します。
- 社内に編集できる人がいて、予算を抑えたい:クラウドソーシング+社内編集
- 編集者が不在で、月1〜3本を確実に:個人事務所か制作会社に構成案から一貫で
- 月8本以上の量産と管理体制が必要:制作会社の月額契約
- 医療・金融など専門性の高い分野:価格より専門ライター・監修体制を優先
大切なのは、どれが上等かではなく自社に欠けている工程を補えるかです。依頼先選びは、体制の補完だと考えてください。
安い外注で起きる失敗と隠れコスト
編集側として月間50万PVのメディアで原稿を受け取ってきた経験から言うと、安い外注の典型的な失敗は「原稿は届いたのに、公開できない」です。数値に出典がない、他記事と言い回しが似ている、見出しと本文がかみ合っていない。そうした原稿の検証と手直しは、すべて発注側の仕事として残ります。
私自身、上場企業の案件でAIで書いた記事を、指摘を受けてほぼ全文書き直した経験があります。あのとき痛感したのは、書き手の作業が安く済んでも、検証にかかる時間は誰かが払うという単純な事実です。


だから外注費の比較には、価格表の金額に「社内に残る作業時間」を足してください。安い見積もりほど、この見えない費用が大きくなりがちです。同じ視点は発注側向けの解説でも指摘されています。外注したのに社内の作業が増える、という逆転を防ぐのが次の品質チェックです。
納品物の品質チェックの観点
納品された記事は、次の観点で確認してください。AI記事を150本書いてチェックしてきた知見を踏まえた、実務の最小セットです。
- 数値・固有名詞・調査結果に出典が添えられているか。なければ根拠を質問する
- 見出しの約束と本文が一致しているか(「5つの方法」なのに4つしかない、など)
- 他社記事と言い回しが酷似していないか(コピペチェックツールで確認)
- 誤字よりも、事実の誤りを優先して見る
修正を依頼するときは「どこが・なぜ・どうしてほしい」をセットで伝えます。もっとよいのは、初稿の前に構成案の段階で方向を合わせておくことです。構成案の確認に10分使うだけで、初稿後の手戻りは大きく減ります。
それでも修正のやり取りが何度も重なる場合は、初稿の前提だった構成案に立ち返り、どこで認識がずれたかを依頼先とすり合わせてください。個別の文章を直すより、前提のズレを直すほうが収束は早くなります。


見積もり前のチェックリスト
見積もりを取る前に、この6点を確認事項として添えてください。
- 含まれる工程はどこからどこまでか(キーワード選定・構成・執筆・校正・入稿)
- 修正は何回まで、どのレベルの修正までか
- 文字数やレギュレーション(執筆ルール)超過時の追加費用
- 著作権の帰属と、他媒体への二次利用の可否
- AIを使うか。使う場合、人による検証体制はあるか
- 納期と、遅れた場合の取り決め
この6つを最初に聞くだけで、発注後のトラブルの大半は防げます。そのままコピーして、見積もり依頼のメールに貼ってください。
AI時代の外注費用と発注側の新ルール
AIで執筆の費用は下がる一方、検証と編集の比重が上がっています。2024年11月からは発注側に法律の義務も生まれました。
AIで外注は不要になるのか
「AIで書けば外注は要らないのでは」。決裁の場で必ず出る問いです。実務の答えを言うと、書く時間は確かに縮みます。私の場合、AI活用で執筆時間は1記事10時間から2時間になりました。
ただし縮んだのは「書く」工程だけです。AIはもっともらしい「誤情報(ハルシネーション)」を混ぜるため、検証と編集の工程はむしろ重くなります。150記事を運用して分かったのは、品質を分けるのはツールではなく、人による検証フローの有無だということです。
つまりAIは外注の代替ではなく、工程の配分を変えるものです。「書く」が安くなり、「確かめる」に価値が移ります。


費用は執筆から検証・編集へシフトする
この変化は、発注側の見積もりの読み方を変えます。同じ3万円の記事でも、次のような違いが市場に混在し始めているからです。
- 人がすべて書いた記事
- AIで書いて人が検証した記事
- AIの出力ほぼそのまま
価格が同じでも中身が分かれる、という指摘は発注側向けの解説にも出始めています。
だからこれからの見積もり確認には、先ほどのチェックリストにも入れた「AI使用の有無と検証体制」が欠かせません。依頼先の章で「検証の時間は誰かが払う」とお話ししましたが、AIでも同じことが起きます。
AIを使うこと自体は問題ではありません。検証を誰がどう担っているかが、実質的な品質と価格のバランスを決めます。
安さの理由がAIなら、その分の検証体制を確認する。ここまでセットで聞けば、AI時代の見積もりは怖くありません。
フリーランス新法で発注側に義務ができた
もうひとつ、発注側が知っておくべき変化があります。2024年11月に施行された、通称フリーランス新法(正式名称は「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」)です。個人事務所やフリーランスに記事を発注する場合、発注側に法律上の義務が生まれました。
発注者がやることの中心は、次の通りです。
- 発注時に、業務内容・報酬・支払期日などの取引条件を書面かメールで明示する
- 支払期日を、納品物を受け取った日から60日以内のできるだけ早い日に定めて、その期日までに支払う
- 発注後の一方的な報酬減額や、理由のない受け取り拒否をしない
構えるような話ではありません。条件を先に文字で揃えることは、法令対応であると同時に、レギュレーションの明確化として品質にも効きます。良い発注は、良い納品を生みます。ここまで扱った費用の話と同じで、曖昧さを最初につぶすことが、結局いちばん安上がりです。
SEO記事の外注費用でよくある質問
月額契約の目安、テストライティングの要否、最低発注本数など、発注前によくいただく疑問にまとめて答えます。
Q. 月額契約だといくらからですか?
A. 記事制作を含む月額プランは月10〜30万円程度の提示例が多く見られます。戦略設計まで含めると月50万円規模の提示例もあります。単発で始めて、相性を確かめてから月額に移る方法も現実的です。
Q. テストライティングはやったほうがいいですか?
A. 有効です。ただし無償や極端な低単価での依頼は、受けてくれる相手の質を下げます。通常単価に近い条件で1本、できれば構成案の段階から見てください。構成案に、その人の設計力が表れます。
Q. 最低発注本数があると聞きました。必須ですか?
A. 制作会社では、最低発注数や最低発注金額(例:スポット発注は50万円から)の条件を設ける例があります。一方、個人事務所やフリーランスは1本から受けることが多いです。まず1本で試したい場合は、依頼先のタイプで絞り込めます。
Q. 記事の予算は月いくら見ておけばいいですか?
A. 「必要な本数×依頼範囲の相場」から逆算してください。たとえば構成案+執筆で3万円台の記事を月2本なら、7万円前後です。金額を先に固定するより、範囲と本数から積み上げるほうが、社内への説明もとおりやすくなります。
SEO記事の外注は範囲を決めてから比べる
外注費用は、金額より先に「任せたい範囲」を決めることで適正化します。範囲が決まれば、比べる相手も自然に絞られます。
この記事の要点は3つです。
- 相場の幅(1記事5,000円〜20万円)の正体は、含まれる工程の違い
- 費用は「作業範囲×依頼先」の表で読む。公開した実物の内訳(33,000円)は比較の基準点に使ってほしい
- AI時代は検証体制が価値を分け、発注側にはフリーランス新法の義務もある
「相場が分からないから決められない」から、「範囲を決めたから見積もりを比べられる」へ。この記事の早見表とチェックリストは、そのまま社内の検討資料に使ってください。
外注は、安く買い叩くことでも、高ければ安心ということでもなく、工程の分担を決めることです。範囲さえ決まれば、良い発注は難しくありません。
ぼかん屋でも、この記事で公開した内訳の通りの内容で記事制作を承っています(1記事33,000円、最低本数なし・1本から)。工程と価格をここまで開示している通り、見積もりと中身がズレない発注ができるのが持ち味です。









